BENCHNOTE CLUB WEB SITE

“音”で平和を伝える

堀田 2005年の愛知万博では、政府出典事業の総合監督を務められ、自ら作曲された「Share the World」という曲で400人の世界の子どもたちと共演されました。ほんとうにすばらしいステージでしたね。
渡辺 ありがとうございます。ぼくは1970年からジャズのふるさとであるアフリカを訪れているのですが、1974年に、映画「アサンテサーテ」の楽曲づくりでタンザニアに滞在したんです。ちょうどタンザニア独立10周年の記念式典が行われていたのですが、大統領が現れた瞬間、なん千人もの人たちが一斉に太鼓を叩きながら歌い始めたんです。音が立ちあがったような感覚に鳥肌が立ちまして、愛知万博でこれをやりたいと思いましてね。
 「Share the World〜こころつないで」という曲をつくりました。
堀田 子どもたちとの共演は2007年のジャカルタ「ジャワ・ジャズ・フェスティバル」、2008年のスペイン、サラゴサ万博でも再演されましたが、大きな財産になったのではないですか。
渡辺 子どもたちとのつき合いが、だいぶ増えましたね(笑)。
堀田 それはいいですね。未来に向けて、音楽で平和を伝えられる子どもたちがたくさん育つといいですね。

痛みの度合いは喜びの深さを知るためにある

堀田 今年(2013年)で音楽活動62周年を迎えられる渡辺さんですが、なにか健康面で留意されていることはありますか。
渡辺 ふだんは犬の散歩くらいでしょうか。東京にいるときは毎朝2〜3時間は早足で歩いているかな。
堀田 それはいいですね。それだけやっていれば、毎日の運動としては充分でしょう。最後に、なにか座右の銘としている言葉があれば教えてください。
渡辺 チベットに魅力を感じていまして、何回か行っています。チベットの格言に「痛みの度合いは、喜びの深さを知るためにある」という言葉があって、この言葉が好きですね。
堀田 いい言葉ですね。まさにいろいろな経験を積んでこられた渡辺さんにピッタリの言葉だと思います。
 本日は楽しいお話をありがとうございました。

対談中の渡辺貞夫さん(左)と堀田編集委員長

◎フィットネス講座

お部屋の中で簡単ウォーキング