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悔しさがあるからこそ 成長できる

堀田 しかし、神和住さんがパイオニアとなり、世界で活躍されたからこそ、錦織選手みたいな若者が出てきたと思うんですね。日本のテニス界にとってはひじょうに価値のある決断だったと思います。
 いまは錦織選手のように、才能のある若い選手が世界でどんどん活躍していける時代になりましたが、当時、海外で試合するにはたいへんな苦労もあったのではないですか。

「負けたときの悔しさがあるから
強い相手と闘いたくなるんです」
神和住 ぼくは英語もわからなかったし、当時は飛行機の切符の手配やトーナメントの申し込みなど、すべて自分でしなければならなかったので、最初のころは、ほんとうにたいへん苦労しました。
 いま活躍している錦織君は英語が堪能だし、コーチやマネージャー、フィジカルトレーナーなど「チームニシコリ」と呼ばれる十数名のスタッフが、彼を全力でサポートしていますよね。ほんとうにすごいなあと思います。
堀田 いろいろな選手と対戦されてきましたが、選手同士の相性というのはありますか。
神和住 ありますね。どうしても勝てない苦手なタイプの選手はいましたね。 でも、そういう選手もどこかで負けるわけですよ。そうすると、ぼくはその負け方を見ることができるわけです。
堀田 負け方を見て勝ち方を学ぶわけですね。
神和住 デビスカップで八年監督をやり、いまは法政大学でテニス部の部長もやっていますが、いまの若い人たちは、負けても悔しがらないんですよ。ぼくは悔しいから、勝てなかった選手の試合をできるだけ見て、気づいたことをノートに記録してきました。そうすることで、自分のプレーも分析できるし、次の戦略も立てやすくなるんですね。
堀田 負けた悔しさを次への糧にする。スポーツならずともひじょうにたいせつなことだと思います。

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