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■食事療法

 ●食事療法を身につけるコツ


 適切な食事のためには,『糖尿病食事療法のための食品交換表』(日本糖尿病学会編/日本糖尿病協会・文光堂)をおすすめします。
『食品交換表』では,食品を6つのグループに分け,それぞれの食品の「80キロカロリーになる量(g)が,1単位」として示されています。エネルギー量の計算が簡単にできるように工夫されており,朝・昼・夕の食事や間食として食べたい食品を食品交換表から選ぶことができます。 『食品交換表』は食品1単位を覚えるのに大変便利で,台所や食卓に置いて活用することをおすすめします。  

1単位はなぜ80キロカロリー?

 80キロカロリーという数字は、白身魚の切身1人前、鶏卵1個、りんご(小)1個など多くの食品の常用量が80キロカロリーとなっているため、交換の1単位になっています。

 ●食事療法を長続きさせるコツ


 食事療法を,中断しないためのコツがあります。要点は次の通りです。

 ことさら糖尿病食としてむずかしく考え,特別に調理したりせず,家族ぐるみで糖尿病治療のための食事をしましょう。糖尿病食は健康食なので,一緒に食べると家族の健康のためにもよいのです。

 空腹感をやわらげるため,きのこ類・こんにゃく・海藻類など,食物繊維が豊富でエネルギーがゼロに近い食品を使った一品を献立に加えましょう。

 副食の味が濃いと,主食を多く食べがちになります。1口20回以上かめば,少ない量でも満腹感を得ることができます。

 ●甘味は控え目にして,禁酒


 清涼飲料水や菓子類はできるだけ控えます。
 糖尿病だからといって,砂糖を摂ってはいけないわけではありませんが,砂糖は血糖値を急上昇させるため,1日6g以内に控えます。
 また,お酒はできるだけ禁酒にします。合併症がなくて血糖のコントロールがよい場合でも1日2単位(160キロカロリー)までにします。日本酒なら1合(180mL),ビールなら中ビン1本,ウィスキーならダブル1杯までです。

 ●まとめ


 糖尿病の食事療法では,栄養のバランスを考えながら,よくかんで,腹八分目にし,また塩分・砂糖を少なくして薄味に慣れ,禁酒を心がけるということです。こうした食生活は糖尿病ばかりでなく,動脈硬化や高血圧など他の生活習慣病にも有効です。糖尿病が一病息災といわれるゆえんは,こうした健康的な食事にもあるのです。

 



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